【 ウスバキチョウ Prnssius eversmanniは、

日本では、大雪山系と、十勝連峰 にしか生息していません。

日本の個体群は、【 亜種 subsp daisetuzanusu 】 とされています。

国外では、中国・ロシア・朝鮮などのアジア局北部、

や、バイカル地方・アルタイ山脈・アラスカまで分布するそうです。

が、一番 黄色くなるのは、[ 本邦亜種 ] だ

とも聞いたことが有ります。

今回、この 黄金色の翅 を持つ、Prnassius に出逢う事が出来、

その飛ぶスピードに翻弄され、地際での隠蔽性に見失い、

最後に、次代へ繋ぐ 産卵シーン まで 観撮 出来た事

は、本当に脳裏に焼き付ける事ができました。


MyF1♂ が山登りを出来るくらいに成長したら・・・・・

彼らの子孫にまた、逢いに来たい。



そう思いながら、最高の瞬間を撮った興奮に胸冷めやらぬ内

に、下山しました。

    
      
      
       
        
      
     
       



    
     

角度を変えて見ると、

後翅赤紋が見事な ♀個体です。

腹部腹部先端には、受胎嚢(交尾栓)が見られます。

【 ウスバキチョウ 】 は、交尾が終わると、

♂の分泌物によって、腹部先端に袋状のものを付けられ、

2度と交尾ができません。

この個体は、すこしづつ場所を代え、3度産卵姿勢を

見せてくれました。

【 ウスバキチョウ 】 は、この時期に産卵し、

スグには孵化をせずに、最初の冬を 卵 で過ごします。

翌春、急速に成長し、晩夏に 蛹化。

2年目の冬を 蛹 で越します。

そして、3年目を迎えられた個体だけが 羽化 し、

生き残る事が出来た個体だけが、

私の目の前に姿を見せてくれているのです。

[ コマクサ ] の傍で、地面に静止している個体を見つけました。

なんとか、絞り込んで、[ コマクサ ] の輪郭を出したかったのですが、

シャッタースピードを考慮すると、これが限界。



















それでも、念願の [ コマクサ ] の花との ツーショットです。

が、翅を開いて静止しています。

Ussy に呼ばれ、現場へ着くと・・・・・

ピントを合わせている間に飛び去られ・・・・・















                     Photo by Ussy

【 アサヒヒョウモン Clossina freija asahidakeana

撮影する 蘭丸 を、Ussy が撮ってくれました。

この様に、ココでのメインシステムは、

D90+SIGMA2xTELECON+SIGMA150mmMACRO

テレコンを挟んでいるので、

マニュアルフォーカスです。

尤も、飛んでいる個体を迷わずに追ってくれるレンズ

が存在するならば、スグに乗り換えるのですが・・・





                       Photo by Ussy

いよいよ、[ コマクサ平 ] に到着です。

今日は、登る事に専念する為、

機材は、ザックの中です。

息を整え、落ち着くよう言い聞かせながら

機材を出してゆきます。



快晴の空の元、

【 コマクサ Dicentra peregrina

で、撮影開始。

3度目の産卵姿勢 です。この時産卵された 卵 は、2011年の初夏に黄金色の翅を見せてくれるのでしょうか。

[ コマクサ ] の株に1頭の 【 ウスバキチョウ】 が止まっているのを見つけました。産卵姿勢でしょうか。


【 ダイセツタカネヒカゲ 】 が、テリトリー争いをしています。見た目とは裏腹に、とても速いスピードで飛び交います。


[ タカネオミナエシ ] の傍で、【 ダイセツタカネヒカゲ Oeneis melissa daisetsuzana が、地上から吸水をしています。



[ ハイマツ ] の樹上を飛ぶ個体。背景に同化してしまいがちな、地表スレスレを飛んでいる個体よりも、
[ ハイマツ ] の樹上を飛ぶ姿こそ、[ Aureum Par ] には似合います。




この個体を見ると、前翅から鱗紛が剥がれてゆくのが判ります。それもまた、【ウスバキチョウ】 の姿です。

中央付近の黄色い花は、【 タカネオミナオシ Patrina sibirica
その右側では、
【 クロタマノキ Vaccinium uliginosum f.japonicum
の花で 吸蜜 する、
【 ウスバキチョウ 】 です。

                                        D90+SIGMA2xTELECON+SIGMA150mmMACRO

連写モードにし、シャッターを切りながら、ピントリングを回し、ピントを取ります。
昨冬から、春にかけて、この方法で練習をしました。
難点は、ある程度の距離を置かないと、ピントが追えない事です。。。

                                       D90+SIGMA2xTELECON+SIGMA150mmMACRO

  

今回の Best of Whizz !!!シャッターを切った瞬間に止まった画像が網膜に残るのです。

                            D90+SIGMA2xTELECON+SIGMA150mmMACRO
  

珍しく、2頭が絡んでいる姿を見られました。2頭共にピントを合わすには、望遠マクロでは、不利な状況です。。。
                                   
                                              D90+SIGMA2xTELECON+SIGMA150mmMACRO
  

夢にまで見た、[ Aureum Par ] こと、【 ウスバキチョウ Prnassius eversmanni daisetsuzanus
地上から、Takeoff です。
                                           D90+SIGMA2xTELECON+SIGMA150mmMACRO

       

と、カメラを出している間に、[ ハイマツ ] の樹上を飛ぶ個体が現れました。
「今日も逢えた」と安堵する間もナク、シャッターを押します。

                                              D90+SIGMA2xTELECON+SIGMA150mmMACRO

D200+Kenko2xTELECON+SIGMA15mmFISHEYE

【 キオビクロスズメバチ Vespula vulgaris の女王 と思われます。
コンナ、登山道の途中で営巣すると、駆除さてしまうんだけどなぁ・・・・・


                            

途中の高層湿原にて、昨日までは咲いていなかった、【 ミヤマリンドウ Gentiana nipponica が咲いていました。

7月6日朝。この日、夕方の飛行機に乗らねばなりません。ここまで来て、あの程度の写真では満足できるはずもなく、
再び、
[ Aureum Par ] に逢うべく、一気に [ コマクサ平 ] をめざします。

3日目 [ 黄金色の蝶を求め再び 編 ]